立て続けに予定外の用事が入り、しばらくバタバタと過ごしていました。
普段なら難なくこなせることでも2つ3つと重なると手が足りず、そんな時に限ってさらに不測の事態が起こったりして、やるべきことが終わらない。
気持ちばかりが空回りする中、ふと思い出したのが「ゆっくり急げ」という言葉。
学生時代に先生がよく口にしていたもので当時はぜんぜんピンとこなかったのですが、今のわたしにはこれ以上ない金言です。
焦ってしまうのは仕方のないことなのかも
「急ぐ時ほど慌てずに」という意味合いで使われることが多い、この言葉。ヨーロッパの古い格言で、ローマ皇帝アウグストゥスの座右の銘にも用いられていたんだとか。
「早くやらなきゃ」と急ぐほどミスを招き、かえって遠回りになるというのは、自分自身、過去に何度も経験済み。
そうならないように気を付けてはいても、いざ忙しくなると(それが不意打ちだと特に)やっぱり同じ失敗をしてしまう。
そんな自分を「ダメだなあ」と思う一方、大昔の人も、それこそローマ皇帝だって同じだったんだと思うと、少しだけ勇気づけられます。
落ち込んでいてもしょうがない。
自分ができることをやるしかない。
「ゆっくり急げ」で気持ちに余裕を
焦っているなと感じたら、「ゆっくり急げ」を思い出す。
そしてわたしの場合、気持ちを落ち着かせるには、自分が何のために頑張っているのかを自分自身に問いかけるのが、いちばん効果的。
家事をするのも、仕事をするのも、大きなゴールは家族のため。
それなのに今の余裕のない自分は、家族を困らせるよね。
そう考えると心がスッと落ち着いて、仕切り直せるように。
急いでも到着時間は変わらないという事実
これは車の運転に関することで、いくら急いだところで到着時間は大して変わらないという話なのですが、きっと他のことでもいえると思うんです。
料理、掃除、洗濯、仕事の資料作り等々。急いでやってもただ雑になるだけで、終わる時間はそんなに変わらないような。それならやり方を変えるとか、「やらない」決断をする方がずっと時短につながります。
焦っても仕方ない。急いでも変わらない。
これを自分に言い聞かせるのも、無駄にバタバタするのを防ぐひとつの方法です。
最後に、実は「ゆっくり急げ」にはもうひとつ意味があります。
それが「ゆっくりしすぎても良い結果は得られない」というもの。
焦っていいことなんてないけれど、悠長にダラダラするのもよくない。
空回りだけでなく、つい楽な方に流されがちなわたしにとって、「ゆっくり急げ」はどちらの意味でも胸に刺さる言葉なのです。